台湾視察
随分久しぶりの投稿になってしまいました。
instagramはなるべく更新する様にはしているのですが。。。
さて、先日25時間滞在というかなりの弾丸で台湾に行ってまいりました。
なぜ台湾に行こうと思ったかと言いますと、instagramで台湾の方から
作家さんの器についてお問い合わせをいただいたり、
少し前ですが私がこよなく愛す日本の作家さんがこぞって台湾で個展を
されていたり、または日本の建築家の設計の建築物が見たかったり、
何となく台湾には勢いを感じたのと、新幹線で東京に行くような感覚で
LCCを使えば台湾に行けるという手軽さで台湾に行くことを決めました。
旅行先で必ず立ち寄るのがオーストラリアのスキンケアブランドAesop。
日本もそうですが、その地の最も優秀でAesopのコンセプトにもあったデザイン事務所が
店舗デザインを担当しているので必ず立ち寄ります。
こちらはAesop 忠孝東路店。
台湾のCJ Studioが手掛けています。
テラゾーのシンク。
我が家でも実現したかったのですが、予算とテラゾーができる職人さんが
なかなか見つからず諦めた素材。
水栓金具などは真鍮を使っています。
ここでステンレスのシンプルな水栓金具が来ていてもきっとまとまっていたと思いますし、
真鍮のレトロなクロスハンドルのものが来ていてもまとまっていたと思います。
そこを真鍮のシンプルデザインをセレクトしているところにグッときました。
こういった細かいバランスがデザインに大きく影響しますよね。
そしてピンク色の椅子をセレクトしたり、亜熱帯系の植物を店内外に配しています。
私が台湾で感じたイメージをこのAesopショップでも感じました。
台湾の蒸し暑いなかのお楽しみはやはりマンゴーかき氷。
ハートのマショマロ乗せ、更にはメニュー名は”元カレ”。
ちょっとダサい位がアジアっぽいというのでしょうか。
マンゴーは噂に聞いていた通り美味しかったです。
その後は伊東豊雄さん設計の松山台北文創ビルへ。
鉄骨鉄筋コンクリート造、地上14階建ての建築物です。
このエリアはおしゃれな香りがプンプンしました。
煙草工場跡地を再利用してデザイナーズウィークを行っていたり、
上手に古いものを残しつつ新しいものが建てられている。
ビックリしたのはどデカイスタジアムが建築途中で工事中断してそのまま廃墟化しているということ。
古い建物の右後方に見えるのがそのスタジアム。
この規模の建築が中断されてそのままになっているとは驚きました。
いつの日か奇怪遺産でおなじみの佐藤さんの写真集にも出てきそう。
豊洲新市場も頭の中を過ぎりましたが。。。
こちらは伊東豊雄さん設計のビルの地下に入っていたビストロ。
ジャンクでインダストリアルにちょっとだけ台湾のエキスが入っていて
時間があったらここでゆっくりしたかった。
照明とカウンターテーブルが一体型になった家具作ってみたいです。
ここの向かえに私の目的が!
世界最高峰のベーカリーコンテストで優勝したパン職人、
ウー パオ チュン氏のパン屋さん〈吳寶春麥店〉(ウーパオチュン)。
下の写真は撮り忘れましたのでcasa brutusさんのサイトよりお借りしました。
何日か滞在するなら買いたいパンはいっぱいあったのですが、
台湾土産定番のパイナップルケーキだけ購入。
ここのパイナップルケーキは美味しいです。
たっぷりバターを感じますが、他に比べると格段に美味しいです。
お土産にオススメ。この紙袋も可愛いですよね。
私が行った時も現地の人の行列がすごかったです。
行き忘れたのはこのビルに入っているホテルのラウンジ。
上記写真もまたcasa brutusのサイトの写真をお借りしました。
ここに行きたかった。後悔しかないです。。。
本を内装に使ったホテルラウンジ。
このビルは台湾のクリエイティブ産業を後押しすべく、台北市と、
台湾の財閥「富邦集団」による半官半民の出資で開発された施設。
だからオフィスに入居しているのはクリエイティブ系の会社が中心のため、
このコンセプトも納得できる。
確かにこのビルに入るお客さんは皆クリエイティブなお洒落なメンズがウロウロ歩いていて
私もキョロキョロしてしまいました。
台湾はお洒落なメンズは多かったが、お洒落な女性はあまり見掛けなかったような?
その後はAesopの最新ショップが入っているという新光三越台北信義新天地へ。
こちらもCJ Studioが手掛けています。
Aesopの店舗はどこへ行っても刺激的です。
台湾のAesopはどこも快く写真を撮らせてくれました。
その後近くのHotel W Taipeiへ。
最上階のラウンジYENへ行きました。
上の写真はレストランで、17時からオープンと言っていたかな?
お客さんは誰もいなかったので、こっそり写真を撮らせてもらいました。
もちろんモダンな中にぷーんと台湾を感じるデザインも刺激になりましたが、
このスペースに対するバランス感に感動しました。空間が美しかった。
Wは今までのホテルの概念を覆しますね。
ホテルのスタッフのユニフォームは黒のTシャツに黒のパンツ。
どこかのクラブに来たかのようなBGMも流れていて。
台北で感じたのは、若者のお金持ちが多い気がしたんです。勢いを感じるというのか。
ラウンジでも現地のお金持ちのお嬢様たちがティタイムを楽しんでいました。
それに何でも取り入れてみよう!という革新的な勢いを感じるというか。
今の状態に満足していないというか。東京に行った時よりも勢いを感じるというか。
だからこそ日本には来なかったWが台北にはあるのかな?
テーブルコーディネートもモダンでシンプルな中に台湾を感じる。
レンゲと蓋碗があるからかな?
インテリアは紫を基調にしたモノトーンでまとめてありました。
奇抜な色使いもありましたが。こう言うインテリアって仕様を下げると
ものすごく安っぽくなっちゃうので難しいですよね。
無垢材を使ったり、石を使ったり、上質なファブリックを使ったりしていたので、
安っぽさは感じませんでした。一部なぜこのファブリックにしてしまったのだろうというくらい
クオリティの低いものもありましたが。。
こういうホテル、名古屋にもできないかな?できたら面白いのにと思いますが、
絶対になさそうですね。名古屋は保守的ですもんね。日本が保守的なのかな?
夕ご飯はこちらで牛肉麺をいただきました。じっくり柔らか〜く煮込んだ牛肉と八角の風味、
太めのちぢれ麺、更には青梗菜が美味しかった。台北101を眺めながらいただきました。
その後新幹線で台中へ向かいました。新幹線は日本とほぼ同じ。
最後の目的地、台中国立歌劇院へ。
到着したのは19:00頃でしたでしょうか?
目の前にした時はとにかくその場に立ちすくんでしまったというか。。
この設計も台湾だからこそコンペに通ったのかなと感じました。
中は外の奇抜な力強いイメージとは打って変わり、コンクリートの冷たい塊なのに柔らかい感じがする大きな空間が広がっていました。これもこの工法でしかなし得ない空間ですね。
以前豊島美術館に行ったことがありますが、同じような感覚を味わったことを思い出しました。
壁と天井が継ぎ目なく繋がった3次元の曲面の構造体。
それをうまく利用してレストランスペースも作られていたり、
更にはメインの大ホールはさぞかし気持ちが良い五感を刺激するような空間が
広がっているだろうと想像しました。(入れず。。。)
食事できる場所は3箇所。1日滞在して全て行ってみたいと思うインテリアデザイン。
こちらは一番しっかりお食事できるレストラン。
時間もなくこちらは外から覗き込んだだけでしたが、
シンプルな空間にクラシカルな家具合わせが
流線的な空間に不思議に溶け込んでいました。
この何系とも言えない感じ、日本にあるかな〜。
唯一伊東豊雄さんのインスタレーションは見ることができました。
この3次元の空間でしか表現できない、この空間だからこそのインスタレーション。
上の写真はこの建物の模型が吊るされていて、ビーズクッションに寝転んで見て
丁度いい高さに吊るされていて、絶対に偶然ではないこだわりを感じた。
裸足で寝転んで見るアート。これも豊島美術館に通じるものがある。
中には白のでっかいビーズクッションがいくつも置かれており、
大人たちがそこに寝転がって映像を見ている。
このスタイルは自分がアートと対等な立場で居られる様な気がするんです。
普通の美術館だと綺麗な壁に綺麗な額に入ったアートとかしこまって
向き合わなければいけないけど、このスタイルは自然な自分に自然に入ってくる。
これは私の目指す『上質なカジュアル』にも通じるものがある様な気がする。
最後に1階スペースにあるカフェで一休みしてから空港へ向かうことにした。
なかなかこの大空間のインテリアデザインはやれるようになれないかもしれないが、
こういった施設のインテリアデザインをやってみたいと心の底から思った。
Wホテルでも感じたがここも空間に対してのインテリアのボリューム感が心地がいい。
このカウンターテーブルと照明一体型の家具作ってみたい。
リコッタチーズとシナモンの焼きりんごとドリップコーヒーをオーダー。
自分でドリップするスタイル。初めて。このスタイル面白いかも。
焼きりんごは甘さ控えめで美味しかった。
この後、新幹線で桃園まで向かい、夜中の1:45のフライトでセントレアまで帰りました。
到着は朝の5時すぎ。35歳にはちょいとハードな旅だった。
感じとしては夜行バスで東京に行き、夜行バスで帰ってくる旅と似た感じ。
もう少し台湾を味わうにはあと2,3日は欲しいなと思う。
今回行けなかった台北の小慢さんやJIKONKAさん。次は3泊4日位で来たい。
日本に比べて台湾はまだ発展途上なのか、まだまだこれからどんどん発展していく余力を感じた。
自分の頭の固さをものすごく感じた。柔軟性がものすごくあるというのか。
だからこそこうでなくてはならないという保守的な気持ちよりも、
面白いものは何でも取り入れようとする革新的な勢いがあるのかもしれない。
(国民性なのか?)
これからの台湾も更に注目していきたいと思う。
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